漢方薬138・桔梗湯の適応と安全管理

漢方薬138・桔梗湯の適応と安全管理

漢方薬138として知られるツムラ桔梗湯エキス顆粒(医療用)について、適応となる病態、構成生薬、用法、甘草に起因する副作用と併用時の確認点を医療従事者向けに整理します。処方時に何を評価すべきでしょうか?

漢方薬138の基礎知識と核心ガイド

桔梗湯138の処方安全性要点
適応は咽喉の腫脹と疼痛

医療用の漢方薬138は、咽喉が腫れて痛む扁桃炎および扁桃周囲炎に対して用いる桔梗湯である。

甘草重複を必ず確認する

甘草を含有するため、他の漢方薬、グリチルリチン製剤、利尿薬との併用では低カリウム血症に注意する。

重症感染症の除外が先行する

気道狭窄、嚥下困難、流涎、開口障害、全身状態悪化を伴う場合は、桔梗湯のみで経過をみず迅速に評価する。


漢方薬138とは何か:ツムラ桔梗湯の位置付け



「漢方薬138」は、一般にツムラ桔梗湯エキス顆粒(医療用)を指す検索語・通称である。製剤の識別コードが「ツムラ/138」であることから、医療現場、薬局、患者の検索行動において「ツムラ138」「漢方138」などの表記が用いられる。処方名は桔梗湯であり、読み方は「ききょうとう」である。
医療用添付文書に記載された効能又は効果は、「咽喉がはれて痛む次の諸症:扁桃炎、扁桃周囲炎」である。したがって、のどの違和感、嗄声、咳嗽、発熱、鼻汁などを幅広く包含して治療する処方ではなく、咽喉の腫脹と疼痛を中心とする病態に着目して使用を検討する製剤と理解する必要がある。風邪症候群に伴う咽頭痛を訴える患者であっても、医療用としての適応表現と、症状の重症度・経過・鑑別診断を分けて評価することが重要である。ツムラ桔梗湯エキス顆粒(医療用)電子添文


参考)302 Found
桔梗湯は、単なる「のどの漢方薬」という説明だけでは不十分である。特に医療従事者は、細菌性扁桃炎、扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍、急性喉頭蓋炎、深頸部感染症など、迅速な評価や抗菌薬、耳鼻咽喉科への紹介、気道管理が必要となり得る状態を念頭に置く必要がある。漢方薬138は、こうした評価を代替するものではなく、適応に合致する症例で用いる治療選択肢の一つである。


構成生薬・用法用量と処方時の評価項目

ツムラ桔梗湯エキス顆粒(医療用)は、1日量7.5g中に混合生薬の乾燥エキス1.25gを含有する。原料生薬はカンゾウ3.0gおよびキキョウ2.0gであり、2生薬から構成される比較的シンプルな処方である。キキョウは桔梗湯の処方名の由来となる生薬であり、カンゾウは処方の作用と安全性の両面で臨床上の確認が必要となる。
電子添文上の通常成人用量は、1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。医療現場では、処方日数を症状の急性期や再診時の評価計画と連動させ、疼痛、嚥下状態、発熱、局所所見、全身状態の変化を確認する。症状・所見の改善が認められない場合、電子添文は継続投与を避けるよう求めているため、漫然投与を防ぐ視点が必要である。KEGG MEDICUS:ツムラ桔梗湯エキス顆粒(医療用)


参考)医療用医薬品 : 桔梗湯 (商品詳細情報)

項目 基準・内容 備考
販売名 ツムラ桔梗湯エキス顆粒(医療用) 識別コードはツムラ/138
処方名 桔梗湯(ききょうとう) 漢方薬138、ツムラ138とも検索される
構成生薬 カンゾウ3.0g、キキョウ2.0g いずれも1日量7.5g中の混合生薬量
効能又は効果 咽喉がはれて痛む扁桃炎、扁桃周囲炎 添付文書上の適応を確認する
通常成人用量 1日7.5gを2~3回に分割 食前又は食間に経口投与
継続時の対応 改善がなければ継続投与を避ける 診断・治療方針を再評価する


適応判断と緊急性を見逃さないトリアージ

漢方薬138を検討する際は、最初に「咽喉の腫脹と疼痛」という適応病態に合致しているかを確認する。発熱の有無だけで病態を判断せず、疼痛の部位と程度、嚥下時痛、飲水摂取の可否、声の変化、呼吸状態、咳嗽、喀痰、口腔・咽頭所見、頸部腫脹、症状の進行速度を総合的に把握する。扁桃周囲炎が疑われる場合は、片側優位の強い咽頭痛、嚥下困難、開口障害、含み声なども評価対象となる。
特に、漢方薬による外来経過観察が適さない可能性がある所見を明確にしておくことが重要である。呼吸困難、吸気性喘鳴、流涎、嚥下不能、急速な頸部腫脹、著明な開口障害、意識状態の変容、経口摂取不良による脱水、免疫不全状態における感染徴候などがみられる場合には、重症上気道感染症や深部感染を含めた評価を急ぐ。桔梗湯の投与可否を検討する前に、気道リスクと緊急紹介の必要性を判断するという順序が安全である。

  • 患者が「のどが痛い」と表現していても、咽頭・扁桃の局所炎症なのか、喉頭・気道病変なのかを診察所見と経過から切り分ける
  • 抗菌薬が必要な細菌感染、膿瘍形成、気道狭窄リスクを疑う場合は、桔梗湯単独での経過観察を選択しない
  • 処方後も疼痛、発熱、嚥下、呼吸、摂食・水分摂取、局所腫脹の推移を確認し、悪化時の受診目安を具体的に伝える
  • 症状の改善が得られない場合は、添付文書の注意に従い継続投与を避け、診断と治療方針を見直す


甘草由来の副作用と併用薬チェック

桔梗湯138の安全管理で最も重要な点は、カンゾウ含有による偽アルドステロン症および低カリウム血症のリスクである。電子添文では、血清カリウム値や血圧値などに十分留意するよう記載されている。浮腫、体重増加、血圧上昇、低カリウム血症が偽アルドステロン症の初期に把握したい所見となる。さらに、低カリウム血症の結果としてミオパチーが生じる可能性があり、脱力感、四肢の痙攣、麻痺などがみられた場合には投与中止と適切な対応を要する。


禁忌として、アルドステロン症の患者、ミオパチーのある患者、低カリウム血症のある患者が挙げられている。処方前には、既往歴だけでなく、直近の採血結果、降圧薬・利尿薬の使用状況、腎機能・循環動態、むくみや筋症状の有無を確認する。高齢患者では一般に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が求められる。妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回る場合に限って投与し、授乳婦では治療上・母乳栄養上の有益性を踏まえて授乳継続又は中止を検討する。小児等を対象とした臨床試験は実施されていない。


併用薬の確認では、薬歴に「漢方薬」とだけ記載されている状況を見過ごさないことが重要である。芍薬甘草湯、補中益気湯、抑肝散などの甘草含有製剤、グリチルリチン酸およびその塩類を含有する製剤、ループ系利尿薬、チアジド系利尿薬などは、偽アルドステロン症や低カリウム血症、ミオパチーのリスクを高め得る。処方薬だけでなく、他院処方、市販薬、健康食品を含めた聞き取りを行い、成分重複を確認する。



患者説明・薬局連携で押さえる実務ポイント

患者説明では、「漢方薬だから副作用が少ない」「のどの痛みなら長く飲み続けてよい」といった誤解を修正する必要がある。桔梗湯138は医療用医薬品であり、症状と体質を踏まえて処方される薬剤であること、指示された用法で服用すること、改善が乏しい場合や悪化時には自己判断で継続・追加せず医療機関へ連絡することを伝える。服用タイミングは、通常、食前又は食間であり、「食間」は食事中ではなく、一般に食後およそ2時間を目安とする説明が実務上有用である。
副作用の説明は、不安を過度に増幅させず、具体的な症状と対応を結び付けて行う。むくみ、急な体重増加、血圧上昇を示唆する症状、筋力低下、手足のつっぱりやけいれん、強い脱力感が出現した場合は、服用を中止して医師・薬剤師に相談するよう案内する。利尿薬や複数の漢方薬を使用している患者では、初回説明時だけでなく、薬剤追加時・受診時にも継続的に確認することが望ましい。
医師、歯科医師、薬剤師、看護師が情報を共有する際には、「ツムラ138を服用中」という番号情報だけで完結させず、桔梗湯であること、甘草を含むこと、投与目的、開始日、併用する漢方製剤・利尿薬、症状の推移を記録する。のどの症状は短期間で変化する場合があるため、処方の妥当性を固定化せず、再診時に局所所見と全身状態を再評価することが、漢方薬138を安全かつ適切に活用するための基本となる。


【公式】ビオスリーHi錠 270錠【指定医薬部外品】整腸剤 酪酸菌 乳酸菌 糖化菌 便秘 軟便 腸活 腹部膨満感 腸内フローラ 大腸バリア | 指定医薬部外品, 酪酸菌, 乳酸菌, 糖化菌, 腸内フローラ改善