肥満体重の基準と計算法|医療者の評価と指導の実践

肥満体重の基準と計算法|医療者の評価と指導の実践

肥満体重は何kgからなのか、BMIと身長別の計算方法、肥満と肥満症の違いを医療従事者向けに解説します。腹囲・健康障害の評価、減量目標、患者指導まで、体重の数値だけに偏らない診療をどう実践すればよいでしょうか?

肥満体重の基礎知識と核心ガイド

肥満体重の判定と診療で押さえる視点
肥満となる体重は身長で変わる

成人の肥満判定はBMI25以上が基本です。体重だけで判断せず、身長から境界となる体重を求めます。

肥満と肥満症を区別する

肥満症の診断には、BMIに加えて関連する健康障害や内臓脂肪蓄積を評価し、医学的な減量の必要性を判断します。

治療目標は健康障害の改善

高度肥満症ではない肥満症では、まず現体重の3%減量を目指し、合併症や生活の質の改善を確認します。


肥満体重とは何か:体重の多さと脂肪の過剰蓄積を区別する



肥満体重の計算方法と身長別の目安

項目 基準・内容 備考
身長150cm BMI25に相当する体重:56.25kg BMI22に相当する体重:約49.5kg
身長155cm BMI25に相当する体重:約60.06kg BMI22に相当する体重:約52.9kg
身長160cm BMI25に相当する体重:64.00kg BMI22に相当する体重:約56.3kg
身長165cm BMI25に相当する体重:約68.06kg BMI22に相当する体重:約59.9kg
身長170cm BMI25に相当する体重:72.25kg BMI22に相当する体重:約63.6kg
身長175cm BMI25に相当する体重:約76.56kg BMI22に相当する体重:約67.4kg
身長180cm BMI25に相当する体重:81.00kg BMI22に相当する体重:約71.3kg
肥満1度 25≦BMI<30 肥満症かどうかは健康障害などを別途評価
肥満2度 30≦BMI<35 合併する健康障害の種類と程度を確認
肥満3度 35≦BMI<40 高度肥満に該当
肥満4度 BMI≧40 高度肥満に該当


肥満症の診断:健康障害と内臓脂肪を確認する

  • 耐糖能障害:2型糖尿病、耐糖能異常など。
  • 脂質異常症。
  • 高血圧。
  • 高尿酸血症・痛風。
  • 冠動脈疾患。
  • 脳梗塞・一過性脳虚血発作。
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患。
  • 月経異常・女性不妊。
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群。
  • 運動器疾患:膝関節・股関節・手指関節の変形性関節症、変形性脊椎症。
  • 肥満関連腎臓病。

メタボリックシンドロームとの混同にも注意します。メタボリックシンドロームは、内臓脂肪蓄積に加えて、血圧・血糖・血清脂質のうち複数の異常が重なる状態を評価する概念で、肥満症と診断条件が一致するわけではありません。BMI25未満でもメタボリックシンドロームに該当することがあり、逆に肥満症であってもその基準を満たすとは限りません。


参考)肥満と肥満症について:日本肥満学会/JASSO
厚生労働省:肥満と肥満症


診療で見落とさない評価:BMIだけで原因と重症度を決めない

肥満体重への介入:段階的な減量目標と継続支援

日本肥満学会:肥満症診療ガイドライン2022




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