

| 項目 | 基準・内容 | 備考 |
|---|---|---|
| トコブシ | 分析対象部位100g当たり約1,250mg | 研究で高い含有量が報告された貝類 |
| サザエ | 分析対象部位100g当たり900mg超 | 種類や分析条件の違いに注意 |
| クロマグロの血合肉 | 100g当たり約950mg | 通常の赤身とは別の部位 |
| クロマグロの赤身 | 100g当たり約60mg | 血合肉の数値を赤身全体に適用しない |
| ズワイガニ | 筋肉部100g当たり400mg超 | 殻を含む購入重量とは区別する |
| ヤリイカ | 筋肉部100g当たり約300mg以上 | イカの種類や部位で異なる |
| マダイ | 筋肉部100g当たり230mg | 研究内の分析値であり固定値ではない |
| アサリ | 分析対象部位100g当たり約210mg | 研究では従来報告より低い値だった |
タウリンは水に溶ける性質を持つため、食品中に含まれていても、水にさらす操作や煮る調理によって一部が水や煮汁に移る可能性があります。食材そのものの含有量だけでなく、煮汁を食べるか、ゆで汁を捨てるかによって、実際に口にする量は変わります。ただし、流出率は食材の大きさや調理時間などに左右されるため、すべての料理に同じ損失率を当てはめることは避けます。
参考)医療用医薬品 : タウリン (タウリン散98%「大正」)
参考)【決定版】主要食品のタウリン含有量を完全に再解析しました(P…
例えば、アサリを十分に加熱して汁物にすれば、身だけを取り出してゆで汁を捨てる場合とは、摂取する成分の範囲が変わります。ただし、この工夫は「多量の汁を飲むほど健康によい」という意味ではありません。汁まで食べる工夫と、患者ごとの食事管理を両立させるという説明が必要です。栄養成分を残すことだけを目的に、衛生上必要な加熱や個別の治療方針を省略してはいけません。
参考)http://www.yyokota.net/training-site/taurinefood.html
厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
医薬品「タウリン散98%『大正』」の添付文書情報には、高ビリルビン血症における肝機能の改善、うっ血性心不全、MELAS症候群における脳卒中様発作の抑制が承認適応として記載されています。高ビリルビン血症については閉塞性黄疸が除外されており、単に「肝臓によい薬」と広く言い換えると適応の範囲が不明確になります。
高ビリルビン血症における肝機能の改善とうっ血性心不全では、成人にタウリンとして1回1gを1日3回食後に投与する用法が示されています。また、うっ血性心不全では、強心利尿剤で十分な効果が認められない場合に併用するという位置づけです。この1日3gという治療用量を、健康な人の食事の必要量や、自己判断で使うサプリメントの目標量として提示してはいけません。
MELAS症候群では体重に応じた別の用量が設定されており、適応患者の選択にも注意が必要です。添付文書情報に記載された国内第III相試験は10例を対象としており、投与開始9週以降から52週までの44週間に脳卒中様発作がなかった割合は60%でした。この成績は、特定の疾患を対象とした医薬品の試験結果です。一般的な魚介類の摂取による発作予防や、健康な人の機能向上を示すものではありません。
KEGG MEDICUS「タウリン散98%『大正』」添付文書情報
腎機能が低下している患者では、特に医薬品や高用量製品の利用を慎重に確認する必要があります。タウリン散の添付文書情報では、MELAS症候群に対する使用について、腎機能障害患者で血中濃度が上昇するおそれがあるとされています。ただし、これは医薬品の使用上の注意であり、すべての腎機能障害患者がタウリンを含む通常の食品を一律に避けるべきだという意味ではありません。食品の選択は、個別の病態と食事療法に沿って判断します。