

CRPを読む際は、まず検査報告書に記載された基準範囲と単位を確認します。具体例として、国立がん研究センター中央病院の2025年8月26日改訂版「臨床検査基準値一覧」では、CRPの基準範囲は0.14mg/dL以下です。この数値は同院の基準範囲であり、すべての施設にそのまま適用するものではありません。採血を行った施設の基準範囲を参照することが基本です。
| 項目 | 基準・内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 施設の基準範囲例 | 0.14mg/dL以下 | 国立がん研究センター中央病院、2025年8月26日改訂資料。 |
| 単位の換算 | 1mg/dL=10mg/L | 論文と検査報告書を比較する前に単位を統一する。 |
| 癌を診断する境界値 | CRP単独で癌を判定できる共通の境界値はない |
高値の原因や臨床状況を合わせて評価する。 |
| 基準範囲内のCRP | 癌の除外を意味しない |
CRPは癌の種類や病期を特異的に示さない。 |
| 治療中のCRP変動 | 腫瘍、感染症、手術などの影響を検討する |
単回値だけでなく採血時点と治療経過が重要。 |
特に、がんそのものや治療による骨髄抑制がある場合は、感染リスクの評価が重要です。国立がん研究センターがん情報サービスでは、好中球が500/μL未満になると感染のリスクが非常に高くなると説明しています。細胞障害性抗がん薬や、骨髄の多い部位への広範囲の放射線照射などが骨髄抑制の原因になり得るため、CRPだけでなく治療内容と好中球数を確認します。
参考)感染しやすい・白血球減少:[国立がん研究センター がん情報サ…
がん治療中の発熱では、CRPの値を確認することよりも、感染リスクと患者の状態を踏まえて迅速に対応することが優先されます。国立がん研究センターがん情報サービスでは、好中球が500/μL未満、または現在1,000/μL未満で48時間以内に500/μL未満になると予測される場合に、体温が37.5度以上となった状態を発熱性好中球減少症と説明しています。感染症が重症化しやすいため、早急な対応が必要です。
この説明で注目すべき点は、発熱性好中球減少症の判断条件にCRPの境界値が含まれていないことです。「CRPが高くないから感染症への対応は不要」と判断せず、発熱と好中球数、治療状況を踏まえて評価を進めます。同サービスでは、原因を特定するための血液検査や画像検査と同時に、抗菌薬による治療を受けることが示されています。
患者への事前説明では、白血球減少が起きているときや予測されるときに、37.5度以上の発熱、悪寒、咳や痰、歯肉の腫れ、傷口の発赤などがあれば、治療を受けている医療機関へ速やかに連絡することを伝えます。どの症状で連絡するかは、担当医療者と事前に相談しておくことも重要です。患者自身がCRPの検査結果を待ったり、過去の低い値を根拠に連絡を控えたりしないよう、具体的な連絡基準を共有します。
国立がん研究センターがん情報サービス:感染しやすい・白血球減少